LETSHUOER Cadenza4
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概要DETAIL
LETSHUOER Cadenza4 有線IEMで、比類なき音質の世界に没入してください。独自開発の10mmデュアルチャンバー・ベリリウムコーティングダイナミックドライバーと3基のバランスドアーマチュアドライバーを搭載したこのハイブリッド4ドライバーシステムが、魅惑的なリスニング体験をお届けします。
長所
- +ボーカルの自然さと質感の高さが光る中域描写
- +精確な楽器分離と奥行きのある立体的な定位で各音の位置が明確
- +3WAY交換式プラグ付き高品質銀コートケーブルが標準付属する充実したアクセサリー
短所
- -量感より質感重視の設計で男性ボーカルにやや薄さを感じる
- -大きめシェルと長めのノズルで耳の形による装着感の個人差が大きい
- -付属イヤーチップの質が価格帯に比べて基本的すぎる
総合レビューREVIEW
LETSHUOER Cadenza4は、1基の10mmベリリウムコートダイナミックドライバーに、中域担当のSonion BA、高域担当のKnowles BA×2を組み合わせた4ドライバーハイブリッドIEMです。名前の「4」はシリーズの世代番号ではなく搭載ドライバー数を指しており、同じCadenzaラインの12ドライバー機「Cadenza12」がフラグシップにあたります。電子式4ウェイクロスオーバーと50μm厚の3Dプリント音導管を3本使い、各ドライバーへの信号を精密に分配する設計で、実売は3万5千円前後、セール時には3万円を切ることもあります。 この機種で一番強く感じるのは、ボーカルと弦楽器の質感です。中域を担うSonion BAは声の輪郭を自然に前へ押し出し、声が録音されたままの空気感を持って聴こえます。ジャズトリオのピアノやバイオリンの弓の動きが、有機的な手触りのまま再現されます。男性ボーカルは下中域がやや軽く、重心がわずかに浮くような印象がありますが、女性ボーカルは豊かで滑らかです。中域の再現力に関しては、価格帯を問わずこのクラスの中でも一段高い水準にあると感じました。 しかし低域は別です。サブベースには十分な重みがあり、電子音楽の低いベースラインや弦楽の胴鳴りが沈み込む感触は正直悪くありません。ただし、ミッドバスは意図的に抑えられています。ダンスミュージックやキックが主役の音楽では、低音のパンチが物足りなくなる場面があります。これはチューニングの方向性として割り切るほかなく、「中域を活かすためにそうしている」と理解したうえで付き合う機種です。速い連続ビートでは低音の質感がわずかにプラスチックっぽくなる場面もあり、純粋なダイナミックドライバーとは違う手触りが出ます。 解像度は中域の細部再現が特に優秀で、弦楽器の重なりや声の息づかいまで拾えます。一方、超高域側の微細な空気感はそこまで突き抜けてはいません。音場の幅と高さはこの価格帯にしては十分に広く、楽器の定位も安定しています。複数のパートが重なるオーケストラのサビでも輪郭が潰れないのは、4ウェイクロスオーバーが実際に機能しているからでしょう。 高域はイヤーピースへの依存度が高いです。付属のワイドボア「ボーカル」チップでは中高域の張り出しが強まり、ポップスのサ行などで刺さりが気になることがあります。ナロウボアの「バランス」チップに替えると落ち着きます。この変化は小さくないので、装着感の好みとあわせて両方試すことをおすすめします。 シェルは3Dプリントレジン製で片耳5.4gと軽く、長時間使っても耳が疲れません。ただしシェル自体は大きめで、ノズルが長く深く入る設計のため、耳の形によってはシールが取りづらいことがあります。シールの質が低域の量感と遮音性の両方に直結しているので、試聴でフィットを確認してから購入するのがよいです。遮音性はシールが取れれば同価格帯のハイブリッドの中でも上位で、電車通勤でも十分実用になります。 ケーブルは392芯の銀メッキ単結晶銅で、2.5/3.5/4.4mmの3種プラグが交換できるモジュラー設計です。パッケージはジュエリーボックス仕様で見栄えがよく、ケーブル自体の品質はこの価格帯の付属としては素直に良いと思います。ただし付属のシリコンチップの品質は高くなく、SpinFitやAZLAなどサードパーティへの交換が前提になります。ネジ式のケースも毎回開けるのが億劫で、ここは使い勝手が悪いです。 価格が約2倍以上離れるSIMGOT EA1000 Fermatと比べると、解像度の天井とトレブルのエネルギーはEA1000の方が高い一方、Cadenza4のほうが音の重心が安定していて聴き疲れしにくい印象です。この比較はどちらが優れているかというより、「切れ味か聴き続けられるかのどちらを取るか」という話になります。 総評:中域の自然さと質感を軸に据えた、実売価格に対して明らかに過小評価されている機種です。低域の量は控えめで、マイクロディテールも突き抜けてはいませんが、ボーカルや弦楽器の再現にここまで温度感のあるIEMを、この価格帯で探すのは難しいです。装着のフィット確認とイヤーピース選びに時間をかけられるなら、総合的な満足度は高いと思います。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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