Moondrop Aria 2
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概要DETAIL
「Aria 2」は、成熟した水月雨特許取得済みのダイナミックドライバー構造を採用しています。特殊な広ダイナミックレンジ・ロングストローク・低歪み対称磁気回路とキャビティ共振制御システムにより、正確な音像表現と低歪み広ダイナミックレンジを実現し、「再生機器が強ければ強いほどいい音がでる」という高線形性をもたらします。 水月雨が研究開発を主導した新開発のTiNセラミックドーム複合振動板を搭載。3種類の素材を2つの工程で複合化することで、金属コーティング振動板を遥かに凌駕するフラットな高音特性と、他の結晶コーティング振動板を凌駕する低歪性能を実現し、優れた高音のディテールと伸びをもたらします。 水月雨の新世代交換式音響フィルターを採用しています。 金メッキ真鍮音響ノズルの先端には、簡単に取り外し可能な固定具があり、目詰まり防止の音響フィルターを簡単に交換することができます。従来の多層ダンピングフィルターよりも交換しやすく、目詰まりや破損が生じた場合でも、低コストで交換することができます。
編集部講評REVIEW
Moondrop Aria 2はシングルダイナミックドライバーのIEM で、実売価格は約12,000円前後。DLCダイヤモンドコーティングの振動板にVDSF(Vertically Displaced Suspension Feature)構造を組み合わせており、前作Ariaのウォーム・ニュートラル路線を継承した機種です。 前作Ariaをそれなりに気に入っていたので、Aria 2にも自然と期待が向きました。とりあえず聴いてみて感じたのは、ボーカルの距離感が少し変わったということです。声が全体的に一段近くなっており、暖かみのある方向に音が動いています。これは期待した変化で聴き込むのが楽しみに。 低域の設計はミッドバス中心という方針がハッキリしています。キックドラムのアタックは立ち上がりが穏やかで、ゆったりと膨らんでから収まっていくタイプです。ロックやポップのリズムに自然な存在感を添えてくれます。速いシーケンスのキックが連続するトラックでは少しもたつく場面があります。サブベースの量は控えめで、低音が床を這う感覚は薄いです。これはミッドバスと中域の自然なつながりを優先した設計の結果でしょう。 ボーカルと中域は、個人的にはこのイヤホンの一番の強みだと思います。声が鳴り始めてから消えていくまでの流れが自然で、男女ともに声に余計な色がついていません。ボーカルが前に出て打ち込みのベースが太いJ-POPでは、声が低音に沈まずに表に立つのがよく分かります。上中域は少し量が控えめになっており、楽器の細かな質感はやや薄めです。ただその分、長時間聴いても疲れが蓄積しません。 高域は穏やかです。シンバルが鳴り始めると素直に伸びて消えていく感じで、金属的な刺さりはありません。弦楽器が重なるアコースティック編成ではバイオリンの高域が少し丸くなる場面がありますが、不快なほどではないです。高域の空気感や伸びを求める方には物足りないかもしれません。 シングルDDならではの一体感がよく出ています。音が各帯域でバラバラに鳴らず、低域から高域まで自然につながっていて、マルチドライバーにありがちな帯域の継ぎ目を感じません。複数パートが重なるサビでも、音楽全体の流れを追う妨げになりません。音場は価格帯として広めで、奥行き感も感じられます。分離感は平均的で、この点はKiwi Ears Cadenza II(実売約6,500円)と大差はありません。 VDSFドライバーは振動板のサスペンション位置を垂直方向にずらした構造で、振動の歪みを減らす目的とされています。これが声の素直な聴こえ方に効いているからでしょう。ケーブルは銀メッキLitzコパー仕様で、3.5mmと4.4mmの端子を両方付属しています。バランス接続に挑戦してみたい方にも最初から対応できるのは便利です。 シェルはフルメタル構造で、手に持つと金属の重みがあります。装着感の良さはAriaシリーズの伝統で、シェルの形状が耳に沿いやすく、長時間使っても違和感が出にくいです。遮音性もメタルシェルのおかげで十分あり、外出先での使用に問題はありません。 総評: Aria 2は前作の柔らかい聴き味と装着感の良さを引き継ぎながら、ボーカル帯に厚みを加えた機種で、日常のメインIEMとして長く使えると思います。フルメタルのビルドとフィット感の良さは、同価格帯の中でも本当に気に入っている部分です。ただし実売約6,500円のKiwi Ears Cadenza IIが同程度のスコアを出しており、純粋な音のコスパで比べると悩ましいところです。ビルドと装着感に差があるので、そこを重視するなら12,000円を出す価値はあると思います。気になる方はぜひ試聴してみてください。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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