7HZ x Crinacle Zero: 2
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概要DETAIL
オリジナルのZeroは、7HzとCrinacleの共同制作によって、市場で最も優れた予算のIEMの一つとして歴史に名を刻みました。 Crinacleは、周波数グラフのデータベースがオーディオ市場を永遠に変えた世界的に有名なレビュワーです。 IEMとヘッドフォンの音響プロファイルに対する彼の多作な経験を活かし、Crinacleはゼロの最適な音のバランスを実現するための調整の指針を提供しました。 更新されたZero 2は、再びCrinacleの提言を取り入れ、この実績あるモデルをさらに高みに引き上げるために改良されています。
長所
- +前作から大幅に強化された沈み込みと弾力のある低域
- +自然な温かみを持ちつつ埋もれないバランスのよいボーカル
- +長時間使えるおだやかで刺さらない高域の仕上がり
短所
- -ケースやポーチが付属しない最低限の付属品構成
- -前作に比べてディテール描写と高域の開放感が後退している
- -音場の広さと解像感は価格帯では平均水準にとどまる
総合レビューREVIEW
7HZ x Crinacle Zero: 2 は、Crinacle 監修のもと 7HZ が手がけた10mm 1DD IEM です。前作「7Hz Salnotes Zero」のヒットを受けた後継機で、ドライバーを刷新し、低域を厚く・高域をやや引き下げた暖色系のチューニングへと転換しています。実売¥4,000前後。アクリルシェルにアルミフェイスプレート、SPC アップグレードケーブルが付属し、今作から3カラーが選べます。 前作 Zero を使っていたところに Zero 2 を挿し替えると、最初の数秒で重心がずっしり下がったと気づきます。ベースが前に出た、というより「こんなにベースが入っていたのか」という驚きに近い感触で、同じ Crinacle 監修と聞かなければ別物と思うほど音の方向が変わっています。 この機種の主役は低域です。サブベースが深く沈み込み、キックドラムの立ち上がりに勢いがあります。中低域のミドルバスも輪郭を崩さず乗せており、暖色系ニュートラルの範囲でまとめた節度のある低域が出ています。 一方でボーカルと中音域は後方に引きます。声は温かみのある自然な音色で実在感はあるのですが、Moondrop Chu 2 のような前に出る感じは薄く、ボーカルの息遣いや細かな表情を追いたい楽曲では物足りなさを感じます。高音域は前作 Zero から大幅に引き下げられており、長時間使っても耳に刺さりが積み上がらない安心感は本物ですが、シンバルの余韻や弦楽器の上端の輝きは控えめでキラキラした音を求めると物足りない印象です。 このドライバーの低歪み特性は実際の音に出ており、同価格帯の中ではクリーンで見通しの良い音がします。ただし高域の引き下げ分だけ細部が見えにくく、前作 Zero と並べると情報の量で一歩引く場面があります。EQ で高域を 3dB 前後補うと分離感と空間感が大きく改善し、聴いたことがある楽曲でも新しい発見が生まれるほど印象が変わります。音場は中程度の広さで、奥行き感はある程度出ますが横方向の広がりは標準的な水準です。 装着感は前作から変わらず、終日使っても耳への負担が少ないです。付属チップは素材が柔らかすぎる印象で、別途購入品を試す価値があります。遮音性はアクリルシェルとして平均的で、日常的な使用で大きな問題はありません。 総評:Zero 2 は前作 Zero とは別の個性を選んだ機種です。前作が解析的な透明感を軸にしていたのに対し、Zero 2 は低域の豊かさと疲れにくい高域でより広い層に受け入れられる方向を目指しています。前作ファンが音の路線変更に戸惑う気持ちは理解できますが、この価格帯でこのドライバーの出来と仕上がりが得られる IEM は今も多くありません。同価格帯の Moondrop Chu 2($20)とはボーカルの前出感と低域の沈み込みでそれぞれ一長一短あり、低域の物理的な存在感を取るなら Zero 2 に分があります。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
各カテゴリーのデータベースDATABASE
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