TRN Dolphin
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概要DETAIL
TRN DolphinはIEM。1DDドライバー構成、インピーダンス32Ω、感度106dB、周波数特性20Hz-20kHz、2Pin 0.78mm端子、3.5mm/4.4mm/Type-Cプラグ、筐体Liquid metal alloyを採用する。
編集部講評REVIEW
TRN Dolphinは、実売3,000円台という価格帯に収められた10mm第2世代LCPダイアフラム搭載の1DDイヤホンです。リキッドメタル合金筐体とイルカをモチーフにしたデザインは同価格帯らしからぬ質感を持ち、ビルドクオリティは価格水準を大きく超えています。 サウンドシグネチャーはV字/U字寄りのドンシャリ系。第2世代LCPダイアフラムは高剛性かつ軽量で、アタック後の減衰が素早い弾力ある低音が特徴です。サブベースまで確実に沈み込み、EDMやヒップホップにおける迫力は価格を忘れさせます。ただし速く消える低音を優先したチューニングのため、密度の高い量感を求めるベースヘッドには物足りなさが残るでしょう。 中域はV字設計の影響でやや後退気味です。特に男性ボーカルは低中域(200〜600Hz付近)が若干引っ込むため、曲によって線の細さを感じることがあります。一方で女性ボーカルは、V字の高域側で倍音成分が持ち上がることで艶やかに前に出てくる印象で、ポップスやアニソンとの相性は良好です。 高域はLCPダイアフラムの高速トランジェント特性が実際の微細描写に貢献しています。ただし、この解像感の一部は高域強調による錯覚的な演出でもあります。1万円超えのIEMが持つ全帯域均等な情報量とは別物として理解しておくことが大切でしょう。高音量再生や粗い録音との組み合わせではサ行・高域の刺さりが現れることがあり、高域感度の高いリスナーは注意したほうがいいかもしれません。 音場はこの価格帯のIEMとして広く、楽器の定位が3次元的に広がる印象を持ちます。分離感の高さは本機の際立った強みで、複雑なアンサンブルや情報量の多いメタルでも楽器が混濁せずに聴けます。ただし多ドライバー上位機と比べると奥行き表現に限界はあります。 装着感は、5.2mmのコンパクトなノズルとエルゴノミクスに配慮した丸みのある筐体により長時間着用でも快適です。ドライバー冷却用の2ベントを持つ半開放的な構造のため、騒がしい環境での遮音性は密閉型より劣ります。 総評: エネルギッシュなV字サウンドが活きるポップス・アニソン・ロック・EDMリスナーにとって、投資対効果の高い優秀なエントリーIEMです。中域重視のリスナーや高域感度が高い方には向きませんが、「価格を超えた体験」を求める入門者に自信を持って推薦できる一本となっています。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
各カテゴリーのデータベースDATABASE
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