Moondrop LAN II - 水月雨 蘭2
リンクの他に違うバージョンがある場合がございます。スペックの違いにご注意ください。
概要DETAIL
Moondrop LANの後継機で、10mmダブルキャビティ高性能DDドライバーを採用したエントリー〜ミドルクラスIEM。30Ω、118dB感度のバランスの取れたスペックを持つ。4.4mmバランス接続標準装備(3.5mmアダプター付属)で出力の柔軟性を提供するMIM粉末冶金ステンレス採用モデル。
長所
- +4.4mmバランスケーブルと3.5mmアダプタがセットで付属し、すぐにバランス接続で使い始められる
- +MIM製ステンレスのコンパクトなシェルが耳にきちんと収まり、長時間装着しても圧迫感が出にくい
- +Popチューニングは中低音がしっかりしながら声が埋もれず、ボーカルが多い音楽で疲れにくい
短所
- -Refチューニングは~5kHz付近が張り出しており、少し高域に敏感な人には刺さりが出やすい
- -湿度のある環境では金属シェル内に水分が溜まりやすく、メンテナンスに注意が必要
- -価格帯で周波数特性が近いライバルが存在し、付属品以外での差別化が薄い
総合レビューREVIEW
Moondropが展開するLANシリーズの第二世代で、2025年11月にリリースされました。10mmのGlass Dome Composite Diaphragmを搭載したダイナミックドライバー機で、前作LANと同じシングルDDの構成を踏襲しながら振動板素材と磁気回路を刷新。PopとRefの2バージョンに分けて発売されているのが今作最大の特徴です。 前作LANがそれなりに評判の良い機種でしたが、本機を実際に鳴らしてみると、正直なところ「世代交代の飛躍」という感触ではなく、チューニングの方向性を二つに分けることで用途を棲み分けた、という印象のほうが強いです。前作と比べるとまったくキャラクターが異なるので、前作が好きだから買うというのは少し危険かもしれません。 Popの音は落ち着いて聴ける印象で、中低域に厚みがあり、ボーカルが前に出てきます。ベースラインのアタックはパンチ感があり、打ち込みが入ったJ-POPやR&Bのような、ボーカルが前に出て低音が動き続ける音楽では素直に気持ちよく聴けます。サブベースの量は控えめで、どっしりとした低音の重さよりも、中低域が軽快に弾む感触が主体です。音が立ち上がって収まるまでの時間も比較的タイトで、BPMが速い曲でももたつく感じはあまりありません。ただし音量を上げていくと、5kHz付近の帯域が少し主張し始め、高域に敏感な人には刺さりを感じる場面があります。中音量での聴き心地が一番まとまっていて、大音量向けの設計ではないと思います。 Refの方向性は別物です。中高域の明瞭感を優先した設定になっており、同じ筐体・同じドライバーとは思えないほど音の輝度が高くなります。PopがすでにLAN(初代)と同程度かそれ以上に高域が出ていると感じる人にとっては、Refはかなり明るすぎる可能性があります。クラシックやジャズをニュートラルに聴きたいというコンセプトは分かりますが、EQなしでそのまま使うにはかなりの高域耐性が前提になってくるので、購入するバージョンの選択は慎重に考えた方がいいです。 筐体はMIM製のステンレスで、コンパクトにまとめられています。手に取ると密度感があり、外装の品質はエントリーとして十分。付属ケーブルが4.4mmバランス接続で、3.5mmシングルエンドへのアダプタも同梱されているのは、この価格帯では珍しい構成です。感度が高くインピーダンスも低いので、スマートフォン直挿しでも十分に鳴りますが、ドングルDACと組み合わせると音のまとまりが上がります。一点、金属シェルを採用している以上、湿度が高い環境での管理には注意が必要で、シリカゲルの乾燥剤を同梱しておくと安心です。装着感はコンパクトなシェルが功を奏していて、小〜中サイズの耳なら安定して収まります。 総評:Popを選ぶなら、同価格帯として扱いやすい選択肢のひとつです。ただしPopと周波数特性が近い選択肢がより安く存在することを考えると、付属の4.4mmバランスケーブルとMIM筐体の質感に価値を感じられるかどうかが判断の分岐点になります。Refは高域耐性のある人向けの尖った設定で、万人向けとは言い難いです。どちらのバリアントを選ぶかで印象が大きく変わるため、自分の高域への感度を事前に確認してから選ぶ機種だと思います。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
各カテゴリーのデータベースDATABASE
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