iBasso Jr. Macaron
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概要DETAIL
筐体には、丸みを帯びたアルミニウム合金製CNCボディを採用し、両面強化ガラスパネルを採用した、わずか16gとコンパクトで軽量 なデザインを採用しています。 カラーバリエーションには、ブラック・シルバーの標準色に加え、ピンク・ブルーのスウィートパステルカラーを用意し、オーディオ デバイスの雰囲気を感じさせない愛嬌のあるデザインを採用しています。Macaronには、Cirrus Logic社のフラッグシップDACチップ 「CS43131」を、デュアル構成で採用しています。 様々なプレーヤーや、DACデバイスに採用されるこのチップ セットは、低ノイズでパフォーマンスが非常に優れていますが、 チューニングは決して容易ではありません。 Macaronは、数多くのプレーヤーとDACデバイスの10年以上の研究開発技術を継承し、低ボトムノイズに加え、ダイナミッ クレンジ:132dB(A特性)、S/N比:132dB(A特性)、THD+N: 0.00013%を実現しました。 従来機にて培ったチューニング技術を踏襲した、ハイスペックなサウンドと高品質なリスニング体験を可能にしています。
長所
- +OLEDディスプレイでサンプルレートや接続状況をリアルタイム確認
- +4.4mmバランスで580mWの大出力で平面磁気ヘッドホンも余裕で駆動
- +感度の高いIEMでもゼロノイズの黒い背景を実現
短所
- -使用中に発熱しやすく接続ソースの消費電力も大きい
- -滑らかでウォームな音調のためドライで分析的な鳴り方を好む人には合わない
- -独立した内部ボリューム管理でWindowsやiOSのシステム音量と連動しない点に慣れが必要
総合レビューREVIEW
iBasso Jr.はiBasso Audioのサブブランドで、同社の製品ラインをより手の届きやすい価格帯へ広げるために立ち上げられました。Macaronはそのブランド初のポータブルDACで、デュアルCS43131チップと3.5mm SE・4.4mmバランスのデュアル出力を組み合わせ、実売約7,400円前後で展開しています。4色のカラーバリエーション(白・黒・ピンク・青)に、アルミ筐体と両面ガラスを組み合わせた外装は、同ブランドの「オーディオをもっとカジュアルに」という方向性を体現したデザインです。 スペックシートを見た段階で引っかかったのが、出力インピーダンスの数値でした。SE側0.1Ω以下、バランス側0.2Ω以下という数字は、センシティブなIEMとの組み合わせにとって実用上の意味を持ちます。実際に鳴らしてみると、バックグラウンドのヒスノイズがほぼ聞こえない——同価格帯でこれを実現しているドングルは多くなく、FiiO KA13のような高出力系に比べてMacaronが明確に有利な部分です。SNR 132dBA・THD+N 0.00013%(いずれもバランス出力)という仕様は数値として正直に驚くレベルです。 音の性格は、CS43131らしいウォームな傾向があります。測定上の透明性は他の現行ドングルと変わらないものの、聴感上は低域に量感があり、高域が明るく前に出る微V字的な音色です。面白いのは中域の振る舞いで、男性ボーカルの重心がわずかに後退して女性ボーカルが少し前に出てくる傾向があります。ボーカルが前に出て打ち込みのベースが太いポップスや、シンセが重なるEDMでは自然に合いますが、ウッドベースやバリトンボイスを丁寧に聴きたい場面では物足りなさが出てくるかもしれません。高域は明るくエアリーで、シンバルの倍音成分がハッキリ出るわりに疲れにくく、長時間の使用でも問題はありませんでした。 4.4mmバランスに切り替えると、音場の横の広がりが一段増します。3.5mmのみで使っていると高さも横もやや平凡な印象ですが、バランスに替えたときの変化は体感として分かりやすい。ただし高さ方向の立体感はバランスでも並のままで、ここは接続端子やIEMの素性に依る部分が大きいというのが正直なところです。楽器の分離感は良好で、複数の音が重なる展開でも輪郭が団子状に潰れることなく、それぞれの位置が追えます。 4.4Vrms(300Ω負荷時・バランス)という出力は、実測でHiFiMAN Sundaraをはじめとする多くのヘッドフォンを問題なく駆動できる水準です。鳴らし切るのが難しいの平面駆動型ヘッドフォンには流石に力不足になりますが、一般的なIEMや中程度のヘッドフォンなら不満の出る場面はほぼないと思います。 iBasso UAC AppはAndroid接続時が最も使いやすく、デジタルフィルターの切替・ハイゲイン・ターボモードに加え、アプリ側から音量の細かい制御も行えます。iPhoneやMacではOS側の音量制御が効かないため、本体の物理ボタンで100ステップを操作することになります。精密な音量調整ができる半面、無音に近い状態から普段の音量まで移動するのにかなりのクリック数が必要で、これは日常使いで気になる部分です。 筐体の質感自体は16gの軽さのわりに好印象で、手に取ったときの剛性感は価格を感じさせません。気になるのは付属のUSB-Cケーブルで、本体の仕上がりと明らかに釣り合っておらず、別途替えることをおすすめします。消費電力が約80mAと低く、長時間使用しても発熱はほぼありませんでした。これはスマートフォンのバッテリーへの影響という観点でも、実用上の強みです。 同価格帯の競合として同等の性能を持つKiwiears Allegroがありますが、Macaronの差別化点は出力インピーダンスの低さとUAC Appの機能面にあります。PEQや画面付きの操作性が必要なら、倍近い価格のFiiO KA15が選択肢になりますが、それは用途ごとに変わってくる話です。 総評:約7,400円でデュアルCS43131・デュアル出力・SNR 132dBA・極低ノイズフロアを実現したのは、エントリードングルDAC/AMPとして本当に良い出来だと思います。微V字的な音色とiPhoneでの操作制限をあらかじめ知ったうえで選ぶなら、この価格に見合う内容が十分に詰まっています。特にAndroidとセンシティブなIEMを組み合わせて使うなら、同価格帯で最初に挙げる候補になります。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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