KZ Duet
リンクの他に違うバージョンがある場合がございます。スペックの違いにご注意ください。
概要DETAIL
クアッドコア・デュアルダイナミックドライバー搭載:あらゆる音のディテールを精密に再現。足音のわずかな変化から音楽の豊かなレイヤーまで、すべての細部を正確に届けます。ゲームでは一歩先にサウンドキューを掴み、音楽ではハイファイの没入感を堪能。ひとつのイヤホンで、ふたつの世界を制覇します
長所
- +イヤホン形状ならではの広い音場と、ゲームで使える安定した定位感
- +タイトで速い低域。電子音楽のベースラインが速い局面でも輪郭が潰れない
- +実売4,000円台でデュアルDD+マイク付きという充実した構成
短所
- -V字チューニングによりボーカルが一歩引いた位置に定位する
- -付属ケーブルは実用本位で、質感は価格相応
総合レビューREVIEW
KZ Duetは、10mmと8mmのダイナミックドライバーを2基組み合わせたイヤホンです。AirPodsやEarPodsに近い形の本体にIEM用シリコンスリーブを取り付けることで密閉と遮音を確保するという、一般的なIEMとも通常のイヤホンとも異なる独自の構成を取っています。オプションでUSB-C DSPドングル付きのセットも選べ、実売4,000円前後で手に入ります。 デュアルDDをイヤホン筐体に収めるという設計を見た時点で、帯域がばらつかないのか、それとも独自の音場が出るのかが気になりながら試聴開始です。 まず感じるのは、音の広がりの大きさです。通常のIEMと比べると音が耳の外側に展開する感覚があり、これはイヤホン形状の物理的な構造によるところが大きいと思います。ゲームで使うと、足音やSEの左右方向が取りやすく、定位の安定感は価格帯の中でも際立ちます。音の輪郭が明確で、複数の音が重なるサビや激しい戦闘音のシーンでも位置関係が崩れにくいのは、この機種の設計がうまく機能している部分です。 低域は、量で圧をかけるタイプではありません。中低域に温かみを持ちながら、サブベースをズシっと沈み込ませることよりも速さと切れを優先した調整になっています。キックが速く連続するEDMや、ベースラインが細かく動く打ち込み系の音源で聴いても、音が混ざって団子になる場面はほとんどなく、この整理感が前述の定位の安定にも直結しています。「低音が太い」という印象を持つ人もいますが、個人的にはサブベースの圧よりも中低域の厚みと速さの組み合わせとして理解するほうが実態に近いと感じます。 中高域にかけては、中低域の温かみを引き継いだあと、ある帯域から一段シャープに転じる二段構造になっています。この特性が声の子音やハイハットの刻みを前に出してくれるため、ゲームの銃声や足音のような高い帯域の音源では刺さりを感じることなく方向感を掴めます。ただしV字のチューニングによって、ボーカルはどうしても低域と高域の間に引いた位置に立ちます。弦楽器やアコースティックギターが重なる編成の細かな響きを楽しみたい場合には、解像度の物足りなさと中域の後退が重なって少し窮屈な感触が出ますので、音楽試聴にはそこまで向いてないかもしれません。高域そのものはエネルギーがあるのに長時間聴いても聴き疲れしにくいのは、高域のピークが抑えられているからです。 装着は独特の慣れが必要で、EarPods型の本体にIEM用のイヤーピースをはめ込む方式です。遮音性は通常のイヤホンよりかなりいい気がしますが、この形が耳の形状と合わない場合には、位置を微調整しながらチップ選びに時間がかかります。付属ケーブルはゲーミング用途で一定期間使う分には問題ありませんが、取り回しの質感は価格なりで、長期的に使い続けるなら交換を考えてもよいと思います。 総評: 実売4,000円台のデュアルDDとして、音場の広さと定位感の安定という点で同価格帯の平均を上回っています。同じKZの同価格帯であるKZ Castor Proが低域の量感を武器にする方向性に対して、Duetはタイトな低域で分離と定位感を確保するという対照的な設計を選んでおり、特にゲームとの相性は狙い通りに出ています。ボーカルが引く点と装着の個人差は実機で確認してほしいところですが、独自コンセプトの機種としての完成度は価格を考えると十分です。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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