概要DETAIL
KZ ZAS Proは、KZ ZASをベースに開発されたオーディオファイル向けIEMです。リファレンスレベルのクリアさと、長時間リスニングに最適な滑らかなサウンドシグネチャーの絶妙なバランスを実現しています。パワフルなハイブリッド音響構造を維持しつつ、リスニングパフォーマンス全体を洗練させ、細部まで鮮明な解像度、滑らかなチューニング、そして快適な装着感を提供することで、集中して音楽を聴く場合でも、長時間の音楽鑑賞でも快適なリスニング体験を実現します。
編集部講評REVIEW
多ドラ構成らしからぬ「滑らかさ」と相変わらずの重低音
本機は片側に1DD(ダイナミックドライバー)と7基のBA、両耳で計16基のドライバーを搭載したハイブリッド機です。スペックだけ見ると「いかにもKZらしい、高音が激しく刺さる派手なドンシャリ音」を想像しがちですが、実際に聴くとそのイメージは良い意味で裏切られます。 今回新しく導入された3wayのクロスオーバー回路(音の帯域を分ける基盤)の恩恵が非常に大きく、多数のBAがバラバラに主張するような不自然さが大幅に軽減されています。高音域は極めてクリーンに伸びるものの、耳を刺すような尖りが注意深く丸められており、長時間聴いていても全く疲れません。そして特筆すべきは中音域の仕上がりです。これまでのKZに見られた、ボーカルの乾燥感が払拭され、特に女性ボーカルや生楽器の残響が瑞々しく、滑らかに表現されます。音の立ち上がりも早く、多BAならではの緻密なディテールをスカッと見せてくれる心地よさがあります。 しかし、その上品な中高域の裏で、低音域は「やっぱりKZだ」とニヤリとさせる野生味を残しています。10mmの二重磁気ダイナミックドライバーが鳴らす低音は、かなり深くから沈み込み、地鳴りのような太い量感を持っています。ここが好みの分かれ道で、中高域の滑らかな質感に対して、低音だけが少し肉厚で前に出すぎると感じる場面があります。また、本体は人間工学に基づいたカスタムIEM風の形状でフィット感自体は良好ですが、16個のドライバーを詰め込んでいるため明確に大柄で、耳からポコッと飛び出すような装着感になります。 かつての粗削りな多BA機から脱却し、高い解像度を「聴きやすさ」へと昇華させた、KZの進化をハッキリと体感できる仕上がりですが、12,000円という価格帯はKZファンからすると少し高めに感じるのも事実かもしれません。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
各カテゴリーのデータベースDATABASE
シリーズ製品
同シリーズの関連モデル
KZ の製品
同じメーカーの注目モデル