KZ AM16
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概要DETAIL
AM16は、片側に16基ものバランスド・アーマチュアドライバーを搭載し、従来のダイナミックドライバーを凌駕する、かつてない高密度な音を実現します。各ドライバーは綿密なチューニングを施されており、低域から中高域に至るまで、豊かなディテールと圧倒的なクリアさを余すことなく表現します5〜45,000Hzの超広帯域再生-あらゆるプロフェッショナルオーディオニーズに対応:驚異的な5〜45,000Hzの周波数特性を誇るAM16は、重厚な低域から繊細な高域のニュアンスまで、すべてを余すことなく捉えます。この圧倒的な再生レンジにより、音の一つひとつをクリアに描写し、最も要求の厳しいプロフェッショナルやオーディオファンの期待にも応えます
長所
- +新世代低域BAが実現した、BA機では珍しいダイナミック型に近い量感と質感
- +完全開放型設計が生む、外への広がりが際立つ多層的な音場
- +高域に8本のBAを集中配備した細部描写力
短所
- -完全開放型のため遮音性が低く、外出先での使用は現実的でない
- -シェルが大きく、耳の小さい人はフィット不良に注意が必要
- -時おり出るBAの質感の歪みが、弦楽器や声の自然な響きを阻む場面がある
総合レビューREVIEW
KZ AM16は片側8基の全バランスドアーマチュア構成で、低域・中域・高域それぞれに専用ドライバーを当て、3ウェイの電子クロスオーバーで帯域を分割しています。特徴的なのは、低域担当の新世代ドライバーが専用設計されたこと、そして筐体がフルオープンバック——完全な開放型——になっていること。シェルはレジンの透明素材と合金フェイスプレートの組み合わせで、内部のドライバー配列が透けて見えます。「バランス型」と「重低音強化型」の2Verがあり、今回はバランス型で聴いています。 フルBAで開放型、という組み合わせを見たとき、正直どう転ぶか読みにくいと思いました。開放型はダイナミック型との相性が良いイメージがあって、フルBAでそれをやるのは挑戦的な設計です。実際に鳴らしてみると、まず低音の量感に驚かされます。この価格帯のフルBA機で、ベースラインが沈み込む感触があるのは珍しいと思います。タイトで粒立ちも出ていて、低域のエネルギーが中域に被ってくるような膨らみもない。新世代の低域専用BAが効いているんだと思いますが、ここはAM16の一番の個性です。音が鳴った瞬間の存在感があって、次の瞬間にはきれいに引いていく——BAらしいレスポンスの速さを維持しながら量感も出しているのがこの低域の面白いところで、同ブランドのAS16 Proと比べると、低域の質感という一点だけでもAM16は明確に前へ出ています。 音場は開放型の恩恵をそのまま受けています。音が頭の外へと押し出されていく感触があり、複数のパートが重なるサビでも各楽器の位置感が比較的はっきりしています。高域は30019系ドライバーを中心に8本が担当していて、ハイハットの刻みやシンバルのアタックが細かく出てくる。刺さりは意図的に抑えた印象で、長時間聴いても疲れにくいチューニングです。 V字チューニングなので中域は相対的には一歩引きますが、ボーカルのノートウェイトが不自然に痩せていないのは好印象です。声が引っ込みすぎず、かといって低域に埋もれない——ベースが太く前に出るJ-POPでも声の輪郭は残ります。ただ、時おり弦楽器や声の倍音に少し歪んだ質感が乗ることがあって、これはBAの特性として割り切るしかない部分です。アコースティックギターのボディ鳴りや弦の胴鳴りを再現したい場面では、気になる人は気になると思います。 装着感は大きいシェルがネックで、個人的にも「もう少し小さいと嬉しかった」という印象です。多ドライバーを詰め込んだ分のコストとして理解できますが、耳の小さい方には合わないケースもあるかもしれません。付属ケーブルは白い銀メッキ銅線で、KZおなじみの仕様。実用上は問題ありませんが、ずっと同じ見た目なので交換したくなる気持ちも理解できます。QDC 2ピン対応なので、手持ちのケーブルがあれば差し替えはしやすいです。 遮音性は完全開放型のため低く、これだけははっきり書いておく必要があります。通勤電車や屋外での使用は現実的でなく、AM16は静かな室内環境ありきの機種です。この前提を受け入れられるかどうかが、そのまま向いているかどうかの分かれ目になります。 総評: AM16は、BAが低域で苦しみがちという定説を一定程度覆した実用的な一機です。低音の質感と開放型が生む音場の広がりは、同価格帯のフルBA機として目立つ強みで、「フルBAなのに低音が薄い」という不満を抱えてきた人には選ぶ根拠になると思います。ただし、開放型のため外では使えないこと、大きなシェルがフィットしない場合があることは、音の良し悪しとは独立した選択の条件です。この2点を受け入れたうえでなら、室内リスニング用のフルBA機として価値があると思います。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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