FiiO KA11
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概要DETAIL
KA11はスマートホンやタブレット、PC等と組み合わせて様々な場所でヘッドホン・イヤホンの高音質体験が可能なバスパワー駆動の高性能USB DAC内蔵ヘッドホンアンプです。Cirrus Logic製の高性能DACチップ「CS43131」により小型軽量ながらPCM384kHz/32bit、DSD256の再生に対応。USB Type-C端子により、スマートホン、タブレット、パソコンなど様々な用途に応じて高音質で信頼性の高いサウンドを体験できます。
長所
- +わずか8.5gで持ち歩きを意識しない圧倒的な軽量コンパクト設計
- +16Ω接続時245mWというこの価格帯のドングルとしては高い出力
- +サンプルレートをRGBで視認できる実用的なLEDインジケーター
短所
- -ケーブルが着脱不可で断線時には本体ごと交換が必要
- -本体側に音量調節がなくステップが粗いと細かな調整に難がある
- -USB Type-A変換アダプターが付属せずPC接続に別途アダプターが必要
総合レビューREVIEW
FiiO KA11は、KA1(2022年発売)をベースに徹底的な小型化を施したUSBドングルDAC/アンプです。重さ8.5gというドングルDAC市場でも最軽量クラスの本体に、Cirrus Logic CS43131 DACチップとSGMICRO SGM8262オペアンプを独立搭載し、PCM384kHz/32bit・DSD256に対応します。出力端子は3.5mmシングルエンド1系統のみ、バランス出力はありません。USB-C版とLightning版の2バリエーションで展開され、実売は5,000円前後です。 手に取ってまず驚いたのは、これほど薄いのに剛性感があることでした。アルミマグネシウム合金のシェルは手の中で歪む気配がなく、5,000円のドングルという先入観を裏切ります。ケーブルは本体と一体で着脱できないため、将来的なアップグレードは不可能ですが、パラジウムメッキ銅線のシリコン被覆ケーブルは取り回しも悪くないです。 SNR 125dB、THD+N 0.0006%未満というスペックは、同価格帯のドングルを大幅に上回るだけでなく、据置型の中クラスに踏み込む数値です。ノイズフロアの低さはセンシティブなIEMでも無音時にノイズが感じられない水準です。出力インピーダンスも0.7Ω未満に抑えられており、マルチドライバーIEMの周波数特性を崩さずに動かせます。出力は16Ωで245mW、32Ωで200mWと、開放型ヘッドフォンをある程度であれば鳴らす余力も備えており、HD600やK702クラスもそれなりに鳴らすことができました。よほど高インピーダンスの業務用機でなければバッテリーの消耗を気にしつつも繋いでみる価値はあると思います。 音の傾向については、ニュートラルに近いのですが完全にフラットではなく、わずかにウォームな印象です。FiiO Controlアプリから5種類のデジタルフィルターを切り替えられ、それぞれ聴感に微妙な差が出ます。個人的にはデフォルト設定のまま使って大きな不満を感じませんでしたが、明るめのIEMと組み合わせると、高域の張り出しが若干抑えられてバランスが整う感触があります。ただし、スローフィルターに24kHzではなく26kHzで減衰が始まるという測定上の振る舞いが確認されており、スローフィルターを好む方はここを気にするかもしれません。 総評:FiiO KA11は、コストパフォーマンスという観点でいまの市場における水準を引き上げた機種です。5,000円以下でデスクトップクラスの測定性能と250mW近い出力を手に入れられるのは、同価格帯の他ドングルには簡単には出せない強みです。バランス出力がなく、ボリュームコントロールも持たないという機能的な割り切りはありますが、「スマートフォンからIEMや軽量なヘッドフォンをまともな音で鳴らしたい」という用途に対しては、この価格でこれ以上を求めるのはむずかしいと感じます。TRN Black Pearl(同価格帯)と比べて測定性能で明確に上回っており、iBasso Jr. Macaron(実売7,000円前後)と並べても数値面で引けを取りません。小型なドングルに余計な機能より純粋な駆動性能を求めるなら、この機種はおすすめです。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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